旧richardkoshimizu's blog

ひどくなる経済粉飾

<<   作成日時 : 2015/12/04 12:25   >>

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米国という過去の超大国は、雇用統計やGDPを粉飾してまで、国家経済の崩壊を先延ばししようとしている。利上げすれば、大企業がどかどか潰れるからできない。だが、このままゼロ金利を続ければ、ドルの基軸通貨の地位が危うくなる。

前に進んでも後ろに戻っても断崖絶壁に行く手を阻まれる。米国が立っている山の頂上は、日々、崩れ落ちて立っていられる面積が狭まってきた。早晩、前か後ろかに滑落して1000メートル下の谷底に堕ちる。

頼みの綱は、日欧の金融緩和策。腹黒田日銀やECBの協力なしには、米国は、どうやっても生き残れない。欧州がロシアに歩み寄り、米国の支配下から抜けたらおしまいだ。だからパリ惨事で、フランスや欧州各国に恫喝を仕掛けた。だが、欧州には、ロシアという新規参入の用心棒が手を差し伸べる。ますます、米国の影響力は減衰する。

もう終わりだと思うのですけれどねー。原油安が留目を刺すのではないですか?

以下、田中宇さんの文章から抜粋です。情報感謝。


ひどくなる経済粉飾

2015年11月15日   田中 宇

http://tanakanews.com/151115economy.htm

米国の実体経済は今秋、悪化の傾向が加速している。米国内のトラック輸送の需要は、昨年に堅調で、運賃の上昇やトラックの不足が起きていたが、今年は一転して悪化し、運輸会社が減益傾向になっている。商品の輸送は世界的にも減っている。例年なら年末にかけての輸送の増加が始まる11月に入っても、輸送量が増えていない。船積み運賃のバルチック海運指標は急落している。米国も世界も、実体経済の需要が落ち込み、不況色が強まっている

雇用統計が粉飾され、実際の米国経済がむしろ悪化傾向にあることは、米連銀も知っているはずだ。それなのに「雇用統計の改善で、12月の利上げが確実になった」と報じられている。米連銀は昨秋来、日本とEUの中央銀行に過激な緩和策(QEやゼロ金利)を続けさせて株や債券の相場を引き上げつつ、自分だけ利上げしてゼロ金利を脱し、ドルを基軸通貨として健全な状態に戻したい。だから米当局は、雇用統計の粉飾を拡大する一方、連銀は「中国など世界経済の動向(悪化)でなく、雇用統計など国内指標の動向を見て利上げを決める」と言っている。